骨盤後面が不快と訴える50代女性〜骨盤底筋の硬さを緩めて解消
みなさん、こんにちは!JR渋谷駅徒歩5分「こりと痛みと不調の研究所」所長のケイです。
骨盤後面が窮屈で苦しくて不快という女性がいらっしゃいました。
問診をすると症状が多岐に渡り、聞いていて私が辛くなりそうでした。
- 骨盤後面が苦しくて窮屈
- 上半身の前屈と吸気で右腹が痛み、骨盤後面がつってしまい呼吸がしづらい
- 胃が重いが食欲がいつもより旺盛
- 膝下がだるく、浮腫んでいる
- 左肩〜上腕にかけて違和感がある
あまりにも辛く、近所でお世話になっている整体に行って調整をしてもらったものの、呼吸は少ししやすくなった程度で症状は改善されなかったそうです。精神的にはお元気そうで、一見するとどこも悪くないように見受けられます。
実際に動作確認しましたら、前屈90°未満で腰と骨盤の動きに制限と左右差があり、右腹に痛みが出ました。いったい何が原因なのでしょうか?
コロナ禍での激務による疲労
彼女は役所関係の仕事をされていて、新型コロナウィルス関連の事務処理が半端ではなく、5月からその対応に追われて、夜遅くまで仕事が続く日を余儀なくされていました。どうやらその時期に風邪を引きかけたそうです(コロナウィルス感染ではなかったようです)。その時の影響が右仙腸関節に残っていました。
その結果、右仙腸関節が動作に合わせて機能しないため不具合を生じ始めて、日々の疲れからそれが改善しないままになっていました。仙腸関節は骨盤の動きにとても重要な関節で、ここのトラブルが原因で腰・骨盤・股関節、最終的には全身へと影響が出てしまいます。
骨盤底筋が硬くなったことで呼吸が苦しくなった
本来ちょっとした風邪なら数日で治り、体もリセットされて調子があがるのですが、今回は2ヶ月経過した現在も右仙腸関節にその影響が残っています。なぜでしょう?
この女性の場合、骨盤底筋に問題が隠されていました。骨盤底筋が長時間の座り仕事で硬くなってしまっていたのです。尿道括約筋や肛門括約筋に代表される骨盤底筋ですが、尿漏れといった症状で聞いたことがある方もいらっしゃると思います。
骨盤底筋は排泄だけでなく運動機能や呼吸とも大きく関係してきます。今回の彼女の場合、骨盤底筋が硬くなったことで、右仙腸関節の回復を妨げ、呼吸運動にも負荷をかけてくるようになってしまい呼吸が苦しくなってしまったのです。骨盤全体が硬くなってしまえば、その下にある下肢にも当然影響はあり、だるさや浮腫みにも繋がります。
横隔膜と骨盤底筋の間が腹腔と言われ、その中に消化器系の臓器もありますから胃腸の不具合も出ることがあります。呼吸に負荷がかかることで、胸郭から首の筋肉を必要以上に使うため、首肩周りも硬くなり、今回左腕に影響が出たのです。
骨盤底筋を緩める手技でアプローチ
骨盤底筋を緩める手技でアプローチして硬さを取ったところ、「呼吸が入る‼️めっちゃ楽‼️骨盤も苦しくないし、前屈しても痛くない‼️」と喜んでおられました。翌日もご報告があり、症状は出ていないということで安心しました。今回のように一箇所の硬さが全身へ波及して様々な症状に繋がっていくケースもあります。特に症状があちこちに出ると不安になりますよね。こじらせてしまう前に手入れすることが健康的に過ごす秘訣です。
骨盤のトラブルや腰痛・肩こり、呼吸の不具合など、様々な症状でお悩みの方はお気軽にご相談ください。