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親指の腱鞘炎になった50代女性〜心臓に起因した神経の通りの悪さを解消

みなさん、こんにちは!JR渋谷駅徒歩5分「こりと痛みと不調の研究所」所長のケイです。

手の使い過ぎにより親指の腱鞘炎になる方がよく訪れます。親指の曲げ伸ばしの度にズキッと痛みが出るため、手を使う作業に支障が出ますし、度合いによっては、動かせないほどの痛みが出る方もいます。

今回のケースは、約2ヶ月前よりお母様の介護がきっかけで、左母指の伸筋腱に発症した腱鞘炎を患った50代女性のケースです。整形外科や接骨院に通われていたとのことですが、なかなか良くならないということで当研究所にお越しになられました。

引き金は、コロナ禍でお母様が体調を崩されて入院なさり、ケアのためお母様のマッサージをかなりされていたそうです。次第に左母指が痛み出し、動かしづらくなり力が入らない状態へと変化していったとのことでした。

使い過ぎによる痛み以外の原因を推察

左母指の動きを確認すると、手を開いた時に親指がピンと伸びず痛みがあり、握ってもらっても同じ所に痛みが出ます。日常的に手は使うものですからとても不便です。実は彼女、昨年左手首を骨折していて、かなり順調に回復されて問題なく使えていたのですが、普段にないマッサージをするという負荷がかかり続けた結果、腱鞘炎を発症したのだと推察されます。

患部を見ると腫れていてとても動かし辛そうです。その部分の腱と腱鞘が摩耗して腫れを引き起こし、さらに摩擦されて炎症がひどくなるパターンに入っています。使い続ける場所なので、痛みや運動制限がしつこく残ることが多いですし、場合によっては手術される方もいらっしゃいます。私の印象では女性に多く、育児中のお母様や家事の頻度の高い主婦によく見られます。

使い過ぎで腱鞘炎になったにせよ、しつこいと言えども2ヶ月も回復に向かわないのには、他に原因があるのでは?と推察します。

神経の通りの悪さは心臓に起因

詳しく調べていくと、腱鞘炎を引き起こした筋肉に関する神経の通りが悪くなっていました。そうすると、脳からの筋肉への運動指示が上手く伝わらず、筋肉に負担をかけることになります。その神経の通りの悪さは心臓に起因していました。コロナ禍があり仕事もままならず、経済的な負担を感じざるを得ない中、お母様が入院することになってしまったことに、「なんでこんなことになってしまったのか…」と苦しい思いをされたストレスが、心臓に負荷をかけていました。

心臓の影響は左上背部や肩、腕、首に何かしらのサインを出してきます。彼女の場合、首の神経を介して左腕にその辛さをお知らせしてきたわけです。

ストレスの解放と神経機能の回復

優しい手技で心臓にあるストレスを解放し、神経の通りを良くする施術をしました。その場で手はスムーズに開くようになり、違和感を残す程度まで回復しました。2週間後にチェックすると、日常生活動作をしても痛みはほぼ無く、手の開きは維持されており、動かしてみても患部につっぱり感を少し残す程度まで回復していたのです。

痛い!と訴えのある部分だけを診てしまいがちですが(駆け出しの頃は必死に患部を診ていました)、症状が出るにもストーリーがあります。各々が持つストーリーを理解した上で体を診ていくとたくさんの情報が得られます。その情報を元に多角的に施術をするのが私のスタイルです。

彼女の安心された笑顔を見て嬉しい気持ちで満たされました。

腱鞘炎でお悩みの方はお気軽にご相談ください。

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